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開店休業の記

今日の本

弥生時代の歴史

 「弥生時代の歴史」(藤尾慎一郎:著 講談社)、読了。

 弥生時代の歴史、といっても国内の文献史料はない時代のことなので、考古学方面の成果からみる歴史ということになります。当然ながら著名な歴史上の人物とかは登場してこないだけに、どうもとっつきが悪いのはしかたがないですね。物語的なイメージを浮かべながら接することも可能な「歴史」時代とは違い、社会学や人類学的な視点で見ないととらえづらい時代ではあります。

 それを念頭に読むとしたら、よい概説書ではないかと思います。昨年出た本だけに、水田稲作の本格的開始を前世紀までの通説より500年さかのぼった紀元前10世紀とするなど、新しい研究成果も盛り込まれています。また、そうした成果を元にした新しい解釈も紹介されていて、わたしが学校時代に習った弥生時代像からは徐々に変化していることがうかがえました。