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開店休業の記

今日の音楽 ー 意外とフツーでした

Murmur

 2011年に解散してしまった R.E.M. 。前に一回、取り上げたことがあるんですが、それももう6年前か・・・。

 数年前から過去のアルバムがリマスター+ボーナストラック付2枚組で再発されています。少し時間が経ってお手頃な値段になってきたので、わたしが好きな初期の作品を買ってみました。不景気が続く音楽業界の再発商法にノッてしまったような気もしますが、まあ、大目に見てくだせえ。

 ということで、今回は彼らの最初のフルアルバム "Murmur" です。オリジナルは1983年の発表。

 じっくり聴くの、久し振りでしたが、「意外とフツーに良いな」というのがまず感じたところ。「フツー」といっても作品として凡庸ということではありません。今日にあっても十二分に魅力的なギターロックです。やっぱりこのころの R.E.M. は良い!

 これが「フツー」に感じるようになったのは、やはり時代背景が違うからだよな。お若い方にはピンとこないと思いますが、今では完全に死語となったニューロマンティックとか、どこがヘビーでどこがメタリックなのかさっぱりわからんポップ化したヘビメタとかが大流行りで、軽薄・脳天気とし言いようがなかった80年代中盤主流の音楽状況からすれば、これはかなり個性的な音だったんですよ。彼らがオルタナティヴ・ロックの先駆者とも言われるのもそのためでしょう。そもそもオルタナという言葉が一般化するのも多分90年代に入ってからで、以降、彼らのような音楽性が広く認められ、後続のアーティストたちにも引き継がれていった結果、今聴けば「フツー」という感じになるんだろうなと思っとります。

 ギターはこれみよがしのソロなんかはまったく弾かず、とにかくチャカチャカチャカチャカ、音空間を埋めることに専念し、ベースが実はメロディアス。ドラムはひたすらドコドコしとるな。バックが自己顕示欲に走らず、全員で曲を作り上げているという感じが逆に特徴になっています。このころの Michael Stipe の歌は時々祈祷みたいだぞ(笑)。

 昔、たしかベースの Mike Mills が「 The Beach Boys みたいなコーラスをつけたくて、Bill Berry と練習した」って言ってて、"Pilgrimage" なんか聴くとなるほどと思うのですが、かといってこのアルバム聴いて The Beach Boys 思い出す人はあんまりいないだろうな・・・(笑)。ジャケ写のイメージと一致した音というか、彩度低めというか。そこも当時としては特異だったわけで。

 2枚組の1枚が本編でオリジナルと同じ収録曲。もう1枚が1983年のライブ。

 リマスターの効果はどうでしょうかね? あまり音質が向上したようには感じないけど。

 ライブの演奏はさすがにまだ荒削り。小さめの会場らしく、それなりに盛り上がっているけどお客さんはそんなに多くないよね?(数百人程度?)

 ケースに写っているメンバー4人は、30年以上前のこととてさすがに若い! ギターの Peter Buck はまるっきり学生風。まだ髪があったころの Michael Stipe は文学青年みたいで、メガネかけてない Mike Mills はけっこう目つき悪いぞ(メガネかけてると John Denver なんだが)。そして、ドラムの Bill Berry はやっぱりセサミストリートのバート・・・。

R.E.M.