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開店休業の記

今日のDVD

Playback

 かなり、いまさらなモノですが、1995年に出た Tom Petty And The Heartbreakers のPV集を観てみました。"Playback" です。

 1979〜1993年までの17曲のPVが収録されています。これ、たしか同時期に発売されたCDボックスセットのDVD版という位置づけで出たんだよな。CDボックスセットは買ったんですが、あのころDVDまでは手が回らなかったのさ。つーか、そもそもDVDのプレーヤー、持ってなかった気が・・・。時代を感じるな。

 収録作品の中では最初期にあたる "Damn The Torpedoes" 〜 "Hard Promises" の曲は、演奏シーンを特に工夫もなくただダラっと撮っただけというもので、正直まったくおもしろくありませんでした。

 「若い頃の Tom のどアップをたっぷり観たい」という奇特なファン以外は、わざわざDVD買ってまで観るものでもないと思います。今は YouTube があるしね。

 テレビの音楽番組に出演した時の口パクをそのまま流用したって感じなんですよね。Tom Petty という映像的にもおいしい素材がありながらもったいない気がするのですが、逆にいうと当時はまだPVなんてその程度でよろしいと考えられていたことがわかります。

 The Heartbreakers のメンバーで Tom に次いで出番が多いと思われる(といっても Tom に比べりゃ圧倒的に少ないが)Mike Campbell がまた印象の薄い人でねぇ・・・。演奏面では The Heartbreakers の要といってもいいくらいなんですが、存在感では Tom の真逆で「ギター持ってなかったらほぼ一般人」ですから、せっかくのソロの場面でもひたすら淡々と弾いておられます。

 "Insider" では Stevie Nicks というこれまたおいしい人がゲスト参加していながら、こちらもただ座って歌うだけ。例のスカートふりふりもやらないしさ。

 変化が出てくるのは1982年の "Long After Dark" の頃から。そろそろMTV時代の到来が感じられます。

 その後、1985年の "Don't Come Around Here No More" は、今観てもおかしい! 「不思議の国のアリス」のパロディになっていて、Tom はいかれ帽子屋の役をやっています。これが似合うこと、似合うこと(笑)。

 もう10年以上前ですが、ネットにアップされていたこのビデオを観ていたら、まだ小学生だった姪がやってきて、Tom を見るなり「何、この人! 気持ち悪い!」と言い放った憶えが(笑)。日本で売れないわけがよくわかるなぁ。

 実はわたしが動く Tom を初めて見たのもこのビデオ。わたしも当時「な、何だ、こいつは!?」と思ったっけ。でも、今では Tom のあのいわくありげな含み笑いが好きなんだけど(変)。

 しかし、"Southern Accents" 〜 "Let Me Up (I've Had Enough)" のPVは、この曲を含めても2曲しか収録されていません。もっとあったはずだけど・・・。やっぱりこのへんは低迷期という扱いなんだろうか。

 それに対して、Tom のソロ名義のアルバムだった "Full Moon Fever" からは5曲も採用されているのが皮肉。"I Won't Back Down" ではまだ元気だった頃の George Harrison が・・・。演奏には参加していなかったはずの Ringo Starr までなぜか出演しています。

 再び The Heartbreakers 名義に戻った "Into The Great Wide Open" では、「俺たちに明日はない」で知られる Faye Dunaway と若き日の Johnny Depp が出演しています。豪華!

 最後の "Mary Jane's Last Dance" でも Kim Basinger が出演。しかし、ハリウッドの人気女優にもまったく引けを取らない Tom の個性は強力です。ただ、演っているのが、遺体安置所から美女の死体を盗み出す検死官の役って・・・、そんなのがハマっていいのか、Tom !(笑)

 結論としては、「やっぱり Tom はシルクハットだよね」、です。