
以前 Ian 'Mac' McLagan のインタビュー記事を読んでいたら、「最近参加したセッションで気に入っているのは、Toni Price の "Low Down And Up" だよ」と Mac が言っていました。そのアルバム、1999年の作品なんでえらい前の話ですが、なぜか今ごろになって入手してしまいました。さすがだな、オレ。
Toni Price その人については全然知らなかったので、少し調べて見ました。
1961年、アメリカ・ペンシルバニア州生まれの女性歌手で、現在はテキサス州オースティン在住。1993年から2007年までの間に7枚のアルバムを発表。本作は4枚目。以上、ウィキペディア英語版より。
Mac が参加しているのは2曲だけのようですが、アルバム最初の曲 "Walk Out The Front Door" のアタマから彼らしい電子ピアノが聴こえてきて、いい感じ。もう一つの曲 "Loserville Blues" はブルースといいつつ軽快でノリがよく、Mac が好きそうな曲ですね。
"Remember Me?" でも南部っぽいピアノがかっちぇー。誰が弾いているのと思ったら、なんと Dr. John 。ぎょえっ。
他にも Mac の The Bump Band のメンバー Scrappy Jud Newcomb や、オースティン時代の Ronnie Lane のバンドのメンバーで「ロニー~MODSとROCKが恋した男~」の特典映像にも登場する Rich Brotherton が参加しています。
ウィキペディアで Toni Price は "country-blues singer" と書かれていますが、この作品についてはそれだけに留まらない個性の持ち主のように感じられます。ブルース、カントリー、ジャズ、ロックンロールが自然に混ざり合った気取らないアメリカ音楽、雰囲気は紫煙ただようナイトクラブ、というところ。彼女のボーカルは、少しアルコールが入って退廃的になった Patty Griffin みたいかな?
これは買って正解、良い作品です。でも、ネットで彼女のことを調べても、日本語の情報は全然ないんですよね・・・。ほとんど知られてない? もったいないなぁ・・・。