
「ヘンな日本美術史」(山口晃:著 祥伝社)、読了。
著者は画家で、カルチャースクールでの「私見 にっぽんの古い絵」という講演をまとめたものだそうです。
「日本美術史」と言えるほど網羅的な内容では全然無いので(取り上げている絵は30点くらい)、講演の時の題のままでよかったような気がしますが・・・。
描く側の視点ということで技術的な話が多いのですが、一般向けの講演が元のせいか、かなりくだけた語り口で気楽に読めますし、画家という人種がどういうことを考えているのかが垣間見える興味深い話になっています。
最近、絵って「見方」が必要なんだなと思うようになりました。せっかく行った美術館で絵を前にして、「う〜ん、これってどう鑑賞すればいいんだろう・・・」などと立ちすくんでしまうような感性が鈍い人間には特に。
そういう人にとっては参考になる、かもしれない本。