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開店休業の記

今日の本

閉じこもるインターネット

 「閉じこもるインターネット」(イーライ・パリサー:著 井口耕二:訳 早川書房)、読了。

 閉じこもるインターネットって、いつからインターネットは引きこもりになったんかい。

 ・・・、また翻訳物のタイトルにケチをつけてしまいましたが、本書も内容は良いのにもったいない気がします。

 本書のキーワードは「フィルターバブル」(原題でもあります)。グーグルやフェイスブックその他多くのインターネット・サービスが蓄積された個人情報を元に、利用者の人物像を予測してその利用者に特化した情報を提供すること(パーソナライズ)に注力しており、その結果、利用者が予測された人物像にそぐわないと判断された情報から知らぬ間に隔離され孤立化していく状態を指しています。つまり、インターネットが閉じこもっているというのではなくて、多様な情報であふれかえっているインターネットの大海の中で、利用者一人一人がそれぞれに心地良い情報だけを通過させる特製の情報フィルターに覆われた泡の中にくるまれている、というイメージですね。その問題点を論じる、というのが本書の内容です。

 著者が指摘する「フィルターバブル」の危険性はわたしも漠然と感じていたことで、大いにうなずけました。ブラウザのクッキーは前から定期的に削除するようにしていたし(笑)。いつのまにか泡の中で身動きできなくなってしまわないように、あえてフィルターを突き破って世界を広げる努力が必要、ってことなんでしょうね。

 しかし、グーグルの検索結果が人によって違っているというのは気がつかなかった・・・。