
「英語の冒険」(メルヴィン・ブラッグ:著 三好基好:訳 講談社)、読了。
英国人作家による英語の歴史。作者自身が前書きで述べているように専門家による研究書ではなく、あくまで一般向けです。
ゲルマン系民族の進出に伴い、その使用言語としてブリテン島にやってきた古代の英語の祖先がやがてこの地の主流言語に成長し、一時は侵略者・征服者のために危機にさらされながらも発展を続け、現在の世界共通語に最も近い言語という地位を獲得するに至るまでを描いたものです。
文庫で500ページ近くとかなり分量がありますが、退屈になりがちな考証に深く突っ込むのは避けて一般向けに徹してくれているおかげでこのたぐいの本としては読みやすいと思います。