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開店休業の記

今日の音楽 ー 鶏群の一鶴

Hits

 名前はよく知っているけど実際にその音を聴いたことはあまりない、という音楽家さん、けっこういます。

 彼女 Joni Mitchell もその一人。最近、彼女のベストアルバムの国内盤が廉価再発売されているのが目に留まりまして、「ちょっと聴いてみっか」と軽い気持ちで購入しました。15曲収録の "Hits" です。

 で、最初にこのCDを聴き終えた時、思いました。「なんつー高品質・・・」

 原盤は1996年の発売なのに収録曲はなぜか70年代前半までの作に集中しており、そのせいかアコースティック系女性シンガーソングライターの典型という風の曲がずらりと並ぶことになってしまい、バラエティの点でも彼女の音楽経歴の紹介という点でもいささか不満があると言わざる得ません。元々シングルチャートでヒット連発、という人ではないだけに(アルバムタイトルは冗談のつもりでしょうか・・・)少々華やかさが不足気味という気もします。

 しかし、それらを補って余りあるほど彼女の作品は水準が高いです。奇矯な個性や美学を売り物にするタイプとは対極的と感じたので「典型」と書きましたが、むしろ「お手本」と言うべきかもしれません。

 さり気なく隅々にまで配慮された音。だからといってお高くとまっているわけではなく、各曲しっかりと耳に残る聴きどころもあって、とても親しみやすいです。

 ベストアルバムなんだから当然かもしれませんが、駄曲はありません。流して聴いてもじっくり聴いても良し。買ってよかった。