「病牀六尺」(正岡子規:著)、読了。
結核に冒された明治の俳人・正岡子規が、その死に至るまで病床で綴った随筆。
子規の妹・律や養子の忠三郎など子規にかかわる人たちを描いた司馬遼太郎の「ひとびとの跫音」がおもしろかったので、読んでみることにしました。
やはり病が記述に影を落としていますが、不思議と暗さを感じない文章でもあります。
とにかくいろいろなことに興味を持っていた人なんだなぁということと、当時としては革新的な歌論を主張した人だけにその理屈っぽさが印象に残ります。
「新聞を読ませようとしても、振り仮名のない新聞は読めぬ。振り仮名をたよりに読ませて見ても、少し読むと全く読み飽いてしまふ。殆ど物の役に立たぬ女どもである。ここにおいて始めて感じた、教育は女子に必要である。」なんていう女子教育論はなかなかわがままで乱暴ですが、それはそれでおもしろい。
明治の中頃までは東京の上野でフクロウが鳴いていたり、目黒と品川の間にはまだ田んぼが残っていて夜道は真っ暗だった、なんてこともわかって興味深いです。
ただ、青空文庫のこととて、解説や註がついているわけではないので、意味が取りづらいヶ所もいくつか。また、子規に関心を持っていない人が、いきなり読んでおもしろいと思えるかは疑問です。
今日の青空文庫 − 「銀河鉄道の夜」
青空文庫
久々に青空文庫です。X01HT をなくしてから遠のいていましたが、Android スマートフォン GALAPAGOS 003SH を買いましたので、復活。
さらば、X01HT 、そしてやってきたのは
今日の買い物 − GALAPAGOS 003SH