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開店休業の記

今日の本

空の戦争史

 「空の戦争史」(田中利幸:著 講談社)、読了。

 題にケチつけることが多いわたしですが、今回も。「空の戦争史」とあるんですが、対象はほぼ第一次・第二次の両世界大戦の空爆に限られています。も少し内容が判断しやすい題を希望します・・・。

 飛行機が兵器として使われたのは第一次世界大戦の前からですが、本格的に戦闘に投入されたというのはやはりこの戦争からということになるそうです。もちろん空爆も行われ、市街地をも対象とするいわゆる無差別爆撃もありました。しかし、戦後の調査によると大量の爆弾が投下されたにもかかわらず、命中精度の低さもあって効果は極めて薄かったとか。

 第二次世界大戦においても、対象となった国の継戦能力破壊に一般に言われるほど寄与したかどうかは疑問なのだそうで、その莫大な犠牲者を思えばやりきれなさを感じます。非戦闘員を巻き込む無差別爆撃を正当化する論拠として「敵国民の士気を崩壊させることにより戦争を早期終結に導くから、犠牲も少なくなりむしろ人道的」という主張があったのですから、なおさら。

 忘れてはならないのは、日本もかつて無差別爆撃を行っていたこと。しかも、それが倫理的に問題であるかどうかの検討すらされた形跡がないそうで・・・。