
「博士と狂人」(サイモン・ウィンチェスター:著 鈴木主税:訳 早川書房)、読了。
ノンフィクションです。19世紀から20世紀にかけて、70年以上の歳月を費やして編纂され、現在も英語の最大の辞典とされるオックスフォード英語大辞典。この辞典編纂に多大な貢献を成したある男の物語。
英語には疎いので、オックスフォード英語大辞典がそんなに権威あるものだということ自体知りませんでした。また、一般から協力者を募って単語の用例等を収集する方式は、今のウェブのさきがけみたいですね。
物語の中心人物はその協力者の一人だったのですが、その人生はまことに数奇としか言いようがありません。事実は小説より奇なりと申しますが、その典型例のような話です。