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開店休業の記

今日の見学

特別展「誕生!中国文明」

 9月になっても居座りを決め込む酷暑の中、行ってまいりました、東京・上野の国立博物館。ひょっとして小学生以来か!? えらい久しぶりでした。

 目当ては特別展「誕生!中国文明」。明日までだというのであわてて見に行った次第。

国立博物館平成館

 ン十年、足を運ばずにいた間に平成館(上の写真)なんてのが私に無断で作られていまして、まったく、時は流れは情け容赦なし。展示はその平成館で行われていました。

 「誕生!中国文明」という題目なんですが、内容は歴代王朝の都が置かれ(最近実在説が有力になっている最初の王朝・夏から北宋まで)長らく中国文明の中心地でもあった黄河中流域の河南省の出土物で構成されていました。夏から北宋までの期間でも3000年くらいあるし、ほとんど全土遺跡だらけ、てなお国なんで、要点しぼらんとどうにもならんしなぁ。台湾の故宮博物館なんか一日じゃ見きれなかったし(呆)。

 最初期・夏殷周の時期のものは一般にイメージされる「中国っぽさ」とは、かなり異質なものを感じました。知らんで見せられたら、南米の古代文明か何かのものかと勘違いするかもしれません。

 見て楽しかったのはいくつかの明器。明器というのは、死者が死後の世界で使えるようにと作られた日用品などの模型で、副葬品の一種です。要はミニチュアです。葬礼に用いられるものなのにもかかわらず、組み立て式の楼閣とかナマズやカモのいる池とか、なぜかどことなく可笑味が感じられるものが並んでいました。これは用途に忠実なだけでは飽き足らず、おもしろがって作りやがったな・・・。模型を楽しむなんて、マニア心は現代に始まるものではなく、古代より連綿と受け継がれてきたものだということを認識いたしました(笑)。

 すべて観覧するのに要した時間は1時間半ほど。ちょっと疲れました。