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開店休業の記

今日の映画

牛の鈴音

 2008年に製作された韓国のドキュメンタリー映画「牛の鈴音」、評判が良いらしいとのことで気まぐれを起こして会社帰りに観てきました。

 古希を越え、体の不調を抱えながらも仕事をやめない無口で頑固な農夫とそんな夫と辛い野良仕事に愚痴をこぼし続ける妻、そして、並みの倍も生き30年以上も働き続けて傍目にも衰えきった牛。

 特段の映像美があるわけでも、劇的な展開があるわけでもありません。音楽さえもほとんどつかわず、ただひたすら老夫婦と老牛の生活をカメラにとらえていく。ほんとにそれだけ、といってもいい作品です。とうてい一般ウケはしないだろうと思われるのですが、韓国では大ヒットしたそうです。その理由は実際に観てもわかりませんでしたが・・・。

 じゃあ、つまらないかというとそういうわけでもなく、80分弱の短い映画ということもありますが、わたしは最初から最後までずうっと二人と一頭の姿を追っていました。不思議といえば不思議な作品です。

 ドキュメンタリーですがナレーションも入りません。その代わり、老妻のかなり強烈な悪態、嘆き、つぶやき(ほとんどその時その時の気分だけでしゃべっているようなところが、ちょっと可笑しいです)が巧まずして良き映像の語り手となっています。