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開店休業の記

今日の本

 「日本の殺人」(河合幹雄:著 筑摩書房)、読了。

 犯罪の中でも最も重大とされる殺人について、日本の殺人事件はどのような類型によって分類され、それがそれぞれどのくらい発生しているのか、といったことを中心に、日本の殺人の傾向、捜査・逮捕・裁判から刑務所での生活・出所後の生活まで、社会学的な観点から解説しています。

 新書としては中身の濃い本です。データとともに提示される日本の殺人の実態が、一般のイメージや各種メディアでの報道とはかなり異なっていることが理解できます。

 実際には日本では殺人事件が減り続けているにもかかわらず、治安が悪化しているという印象が一般にありますし、警察その他関係機関や制度への批判もかなり厳しいものがありますが、著者によれば、日本は外国と比較して殺人は少ないし、事件が解決される率も悪くないし、殺人事件の犯人を更生させるシステムもかなりうまくいっている方(ただし、むしろ今後は様々な事情から今の状態を維持できるかは疑問だとか)、とのこと。う〜ん、先入観は見直す必要があるかも。

 とても参考になりました。