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開店休業の記

今日のDVD

初恋のきた道

 春に観た「至福のとき」に続いて、中国の映画監督チャン・イーモウ(張芸謀)作品をもう1本。「初恋のきた道」です。

 教師であった父の急死の知らせを聞いて故郷の村に戻った「わたし」が語る、若き日の「わたし」の父と母の姿、という形式で進むお話。題名どおり、「わたし」の父と母の恋の物語です。

 何といっても映像の美しいこと! ほぼ全編、中国北部らしい(河北省?)農村が舞台で、映像としては地味になりそうなもの(実際、ハリウッド的派手さは微塵もありません)ですが、にもかかわらず色彩が鮮やかに感じられ、とても印象深いものがありました。

 スジとしては、ひねりらしいひねりは何もなくど真ん中直球勝負といっていいくらいのものですが、美しい映像とよく合っており、むしろ余計なことしていないのがよかったと感じました。恋愛物といってもベタ甘ではなく、淡々と、そして描写されていないその後の「わたし」の父母の歩みが余韻として伝わってくるような語り口です。

 後味の良い映画でした。