「見る」(サイモン・イングス:著 吉田利子:訳 早川書房)、読了。
進化の過程、脳との関係、光学、歴史、色彩、意識、化学と、さまざまな観点から眼と「見る」ことについて考察した本。
「自分が見ている色と他人が見ている色は同じなのだろうか?」
こんな疑問を持ったことはないでしょうか? わたしはあります。意外に多くの人が同じ疑問を感じたことがあるようです。
この疑問に対する回答、とまでは言えないまでもヒントになるような章もあります。
著者も半ば認めているように、対象とした範囲が広すぎてややまとまりに欠いている点は否めません。それを割り引いても、眼と「見る」こと、という難易度の高い主題に挑戦しその魅力の一端を紹介し得た点については十分評価できると思います。