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開店休業の記

今日の音楽 − 脱力

Muswell Hillbillies

 The Kinks のアルバムは十数枚持っているのですが、初期のパイレコード時代と80年代以降に集中していまして、名盤と言われるにもかかわらずコレは聴いたことがなかったのですね。そのことをふと思い出して買ってみました、"Muswell Hillbillies" 、1971年の作品です。

 アルバムタイトルはバンドの中心人物たる Ray と Dave の Davies 兄弟が育ったロンドンの Muswell Hill と、カントリーのルーツのひとつといわれるアメリカ南部山岳地方の音楽ヒルビリーを引っかけたもの。余談ですが、ジャケットに写っているパブは Muswell Hill 地区内にはなく、Muswell Hill から3kmほど離れた場所にあるそうです。も一つ余談をすると、若いころ Ray Davies と Rod Stewart は同じ学校の同級生で、一緒にバンドをやっていたこともあるのだそうですが、でも仲悪かったそうです(笑)。そりゃそうでしょうね。Ray は Rod のことを「アイツは Muswell Hill の Elvis Presley だったんだ!」と言ったとか。

 音はなるほどフォーク/カントリー寄り、時に寄席音楽風。"You Really Got Me" から7年を経、あのハードなエレクトリック・ギターは耳にすることがありません。

 じゃあのどかで牧歌的な心安らぐ音楽なのかというと、う〜、そう言えないこともないですが、それよりも何よりもなんかもうダルいんですな、これが(笑)。そして全体にせせこましくもいじましく。まだ20代のロックスターであったのにもかかわらず、中年サラリーマンの疲労感を漂わす Ray Davies でありました。わたしは通勤時の電車の中ではいつも音楽を聴いているのですが、コレは仕事前に聴くもんじゃないですね。やる気なくなるもん(笑)。もちろん、この時期の Ray Davies に勤労意欲を増大させるような音楽を期待する方がまちがっているのですが。

 週末の夜にでも、クダ巻きながら聴きましょ。"Have a Cuppa Tea" が、なんかカワイイ。