むぅー、やるねぇ。「知る人ぞ知る」という存在のままついに世を去ってしまったけれど、「知る人」は惜しんでやまない漫画家・あすなひろしの作品集が文庫判で今春4冊発売! 発売元のエンターブレイン、偉い!
というわけでその中の一冊、「いつも春のよう 増補版」(あすなひろし:著 エンターブレイン)です。「増補版」とあるとおり、2004年にB6判で出た同名の短編集に対し、今回のは判型が小さくなった代わりに新たに2編が追加されています。全11編。
少年誌に掲載された3編を除くと、他は大人向け。代表作といっていい「青い空を、白い雲がかけてった」とはまた別の世界を描いているのですが、しかしやはり通底するものがあります。
華やかさとは無縁の場所で生きる人々の哀歓を見つめる独特のロマンティシズム。何かしっかりした筋が一本とおっている、そんな感じがします。その一方で絵のうまさとは裏腹の世渡り下手の不器用さもどこか漂っていたりして。
もちろん、オススメ。