「華族たちの近代」(浅見雅男:著 中央公論新社)、読了。
華族。歴史の教科書にちょっとだけ説明があった記憶があります。
「明治初年に江戸期の身分制度が廃止され、四民平等の政策が実施された。しかし、その一方で旧公家・大名は華族、旧武士は士族という新設された階層に所属することとなった。」
というような内容だったと思います。で、それだけ。具体的にどんな身分制度だったかについては説明はなかったように思います。
天皇・皇族に次ぐ近代日本の上流階級として敗戦後の1947年まで存続した華族制度ですが、どうも存在感が薄いような気がします。もちろん歴史上の重要人物で華族に列せられた人は数多いのですが、制度あるいは身分集団として歴史に果たした役割が今一つはっきりせずその意義が論ぜられることもあまりありません。そのためか、華族の実像も一般にあまり知られているとはいえません。重要でない、ってことはないと思うんですけどね。
そんな華族に焦点を当てた一般向けの本ということで、これはなかなかよろしいんじゃないでしょうか。エピソード中心で読みやすく、華族制度に関心を持ったときの入り口の本として価値あり。