Ashley Hutching 率いる Steeleye Span の2作目 "Please To See The King" です。Fairport Convention や Pentangle と並ぶ3大英国トラッド・ロック・バンドなんだそうです。Fairport Convention といえば Richard Thompson や Ian Matthews 、Sandy Denny らを輩出した「フォーク・トラッド系人材の宝庫」バンドですが、Ashley Hutching も Fairport Convention 出身。そのへんのつながりから聴いてみることにしました。
トラッドって要は日本の民謡に当たるのでしょうが、なんだか共通する雰囲気はありそうです。でも、情緒的な日本の民謡からすると、ずいぶんどんよりとした音楽です。あちらのお国柄なんでしょうかね。今にも泣き出しそうな空を眺めながら演奏しているような音です。素朴さと重苦しさ・陰鬱さが同居しているというか。聴いていて、古代宗教のお経か何かと錯覚しそうな時がありました。わたしが買ったのは2枚組でそのうち1枚半分がボーナス曲(ただし音質は悪い)というてんこ盛り版で、続けて聴いていると余計そんな感じでした。歌詞はついていなかったのでよくわからないのですが、歌っていうより語り物っていう雰囲気を感じることもありました。それからギターの音色に時々 Led Zeppelin を連想したり・・・、いや、単にわたしの耳が腐っているからなのかもしれないんですけど。