「まっとうな経済学」(ティム・ハーフォード:著 遠藤真美:訳 ランダムハウス講談社)、読了。
現代経済学の一端を一般向けに紹介するという内容。「身近な問題を通じて経済を知ろう」なんていう売り文句の本は日本でもたくさん出ているようですが、どうもこどもっぽかったり読者にすり寄りすぎたような感じのものばかりであまり読む気がしません。そこへいくと本書はなじみやすい例を挙げながらやわらかすぎない落ち着いた文章で、かつわかりやすく解説しており、好感が持てます。また、学者の書いた本によくあるとっつきにくい数式やグラフは皆無で、そのへんも配慮が感じられます(著者は経済紙の元記者で現在はコラムニストだそう)。
とても「まっとうな」経済学の本でした。