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開店休業の記

今日の本

生命 最初の30億年

 「生命 最初の30億年」(アンドルー・H・ノール:著 斉藤隆央:訳 紀伊國屋書店)、読了。

 地球に生命が誕生したと考えられる時点からカンブリア紀に至るまでのおよそ30億年の間、生物の進化はどのような道筋をたどったのかをアメリカの古生物学者が研究の成果を踏まえて一般向けにまとめた科学書。

 アンモナイトも恐竜もマンモスも出てきません。出てくるのは細菌とか微生物とかそんなのばかり。研究が困難な(細菌の化石探しなんて骨が折れるだろうなぁ)わりに地味で一般ウケしにくい分野だけに、かえって貴重な著作であるといえるかもしれません。DNAや化学分析、地球物理学なども動員して行われている現在の研究の状況を、エピソードを交えつつ、なるだけ平易に紹介しようという著者の意図と努力は伝わってきます。その甲斐あってか、わたしはなんとか話についていくことができました。

 それにしても、やはりというかなんというか、エピローグで特殊創造説(聖書の天地創造が歴史的事実であるとする考え方)について触れられているあたり、アメリカでこの分野を研究していると何かとめんどうなことが多いのだろうなと、つい同情。