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開店休業の記

今日の本

遊牧の世界

 「遊牧の世界」(松原正毅:著 平凡社)、読了。

 1979年からほぼ1年間、実地調査のためトルコ系遊牧民ユルックと生活をともにした著者が、その見聞・体験を報告したもの。

 日本は遊牧文化とは縁が薄く、わたしも知らなかったことばかりで、頻出する遊牧民特有の用語が頭になかなか定着しなかったにもかかわらず、「へ〜、へ〜」と読みきってしまいました。遊牧生活を実際に体験した上での報告ですから、内容は非常に具体的。なかなか価値の高い本だと思います。

 当時、トルコでも近代化が進行していて遊牧民が徐々に定着を選択せざる得なくなっていく状況も紹介されており、もうそれから30年近くが経過した現在、トルコの遊牧は健在なのでしょうか。もしトルコの遊牧が消えゆく運命なら、別の意味でも貴重な本ということになってしまいますが・・・。