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開店休業の記

今日の本

政治は技術にどうかかわってきたか

 「政治は技術にどうかかわってきたか」(森谷正規:著 朝日新聞社)、読了。

 とってもわかりやすい題。そのとおりの内容です。

 成功すれば利益が期待できるという大きな誘因が存在する「産業」向けや「家庭」向けとは違い、「社会」全体を豊かにするための技術開発は現代においてきわめて重要であるがその費用負担に対する見返りが期待しにくいため、政治による誘導が不可欠であるというのが著者の意見です。

 しかし、日本の政治家に技術に対する的確な理解が期待できるかというと、どうもねぇ・・・。これまでそうした能力は重視も評価もされてこなかったようだし、どっちかっていうと世間レベルからしても技術音痴というタイプの方が多いような気がします。

 この本でも少し触れられていますが、何年か前にITに強い人材を育てようとかいう趣旨で(むしろ本音は景気対策だったのでしょうが)学校にパソコンをばらまいたことがありましたが、あれなんかその表れかと。IT利用に関する知識が特にあるわけでもない一般教科の先生方(ただでさえ採用抑制のおかげで比較的ITに強い若い世代の層が薄いのに)には、指導も管理も困難だということがわかっていないわけだし。実際に当時小学校に通っていた姪に尋ねてみたら案の定、ロクに使えない先生ばかりで、むしろ児童の方に扱い慣れているのが多かったとか。ネットにつないでいながらまともな管理をしていないパソコンなんて、教育以前に危険です。パソコンは陳腐化、早いんだしさ、例によってお金のムダです。

 もっとも政治家の質の問題は、我ら有権者の質の問題でもあるわけですが。・・・あぁ、だからこういう本が必要なわけですね。