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開店休業の記

今日の本

肩胛骨は翼のなごり

 「肩胛骨は翼のなごり」(デイヴィッド・アーモンド:著 山田順子:訳 東京創元社)、読了。

 家庭の事情で引っ越さなければならなくなった少年が転居先の今にも倒壊しそうなガレージで出会ったものとは・・・、というお話。イギリスの児童小説です。

 著者はガルシア・マルケスに影響を受けたと言っているそうですが、たしかにその雰囲気は感じられます。

 本国では大好評だったそうですが、しかし、これ、子どもにウケたのかしら? ファンタジーといえばファンタジーなんですが、飽きっぽい子どもに喜ばれるような変化にとんだお話ではありません。どちらかというと淡々と進行していくという感じです。

 しかし、過剰な文飾を排しながらもしっかりとイメージを喚起させる描写力があり、児童といわれるような年代より10代半ば以上の感受性の強い本好き少年少女に向いているような気がします。大人の鑑賞にも十分堪えます。というか、「大人になってから読む児童小説」の佳作として、そういった本を探している方には(そんな人がいるかどうかはともかく)オススメできるかと。