『ヒジヤマさん 星の音 森のうた』(こうの史代:作 コアミックス)、読了。
短編集と銘打たれていますが、書名にもなっている「ヒジヤマさん」シリーズ8回分と独立した短編5本という構成。描かれた時期も掲載誌もかなりバラバラです。別出版社から出た『空色心経』と発売時期も重なったりで(マーケティング的にはどうなの?)、事情がありそうだなと思ったんですが、本書の「おしまいに」その他の情報からすると、実際いろいろあったようで・・・、お疲れ様です。
「ヒジヤマさん」シリーズについて、作者は「こういう漫画ばっかりを描く人になりたかった」そうで・・・、らしい。ただ、学校の先生として漫画制作を教えることになった(!)ときの教材が元になっているそうで、連作なのに掲載誌がバラけているという事情も影響したのか、ややまとまりを欠く印象もあります。
他の短編も、らしいのですが、それぞれだいぶ傾向が違う内容で個人的には印象がバラけてしまってまとまった感想が出てこないです。作品として単行本1冊分まとまったお話だった『空色心経』から間が空いてなくて、こちらの頭の中がゴッチャになってしまって・・・。
そういえば、描かれた時期が2006年から2025年までとかなり幅がある(約20年!)のに、絵柄が変わりませんね。