『まさか私がクビですか?』(日本経済新聞「揺れた天秤」取材班:著 日経BP)、読了。
日本経済新聞電子版には「揺れた天秤〜法廷から〜」という週一回の連載があります。民事あるいは刑事の裁判に至ったできごとについて、その概容を紹介し、それに対して裁判所がどのような判決を下したのかというところまでを簡潔にまとめた記事です。わたしも以前から何度か目にした連載でしたが、好評だったようで書籍化されました。
47件の裁判沙汰が取り上げられています。中には積水ハウス地面師事件のように大きく報道された事件もありますが、宅配ピザの配達遅れを訴えたとか勤務中にパンダのかぶり物をする態度不良の従業員を解雇したら訴えられたとか、どちらかというとこんなことが裁判になるのかと思ってしまうような、こういう連載でもなければ記事になったかどうか微妙とも思えるような事例の方が多いです。その一方で自分や自分のまわりにいる人が巻き込まれそうな、「距離感が近い」事例が多いという気もします。
300ページちょいの本に事例47件なので、1件あたり数ページ。短いのでサラッと読めます。ただ、このページ数ではどうしても駆け足の説明になりますので、詳しく知りたくなってしまうと物足りないですが。
蛇足。
取り上げられた事例の一つで最高裁まで持ち込まれ、本書発売時には判決前だった食べログ訴訟、先月(2026年3月)に判決が出ました。最高裁は食べログ側を訴えた飲食店側の上告を退け、これにより飲食店側の敗訴が確定したとのことです。